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- アイソレーション
- 光学系や光学部品で、ある方向(順方向)に進む光に対して、その逆方向に進む光をどの程度阻止できるかを表す量で、順方向損失と逆方向損失の比をデシベルで表す。レーザモジュールの場合は、レーザチップからファイバへの結合効率と、逆にファイバからレーザチップに戻る結合効率の比である。レーザチップから出た光がファイバ端面などに反射したときにどれだけレーザチップの発行領域に戻ってくるかを表すめやすであり、数値が大きい程戻り光が少ない。レーザは反射戻り光や、外部からの光に大きな影響を受けるので、アイソレーションの大きいほうが安定に動作する。実際のレーザモジュールでは、光アイソレータ(光に対して方向性を持った光学部品)を組み込むことにより方向性を得ており、アイソレーションは光アイソレータの性能で決まる。
- アナログ映像伝送
- →AM アナログ映像伝送
- アバランシェフォトダイオード(Avalanche Photodiode, APD)
- 光ファイバ通信でよく用いられる受光素子である。半導体のp-n接合に大きな逆バイアス電圧(数十〜200V)を印加するとわずかのキャリアの移動によって次々にキャリアが生成され、加速度的に電流が増大するなだれ(アバランシェ)効果を利用したものである。したがってAPDは電流増幅作用による内部利得を持つので信号対雑音比を大きくとれる利点がある。即ち通常のフォトダイオードに比べ小さな信号レベルまで受信することができる。また、一般的に動作速度が速く、10GHz程度まで使用可能である。
- 暗電流(Dark Current)
- 受光素子において、入射光がないときの出力電流。
- AMアナログ映像伝送
- 光ファイバによる映像伝送方式には予変調(アナログ信号を光信号に変換する前にあらかじめ変調すること)の違いによりいくつか種類があるが、多チャンネルを多重化して伝送するのにAMアナログ映像伝送方式のCATVではVSB-AM(残留側帯波振幅変調)方式を使用している。VSB-AM方式は従来からの同軸ケーブルシステムと同一変調方式のため光から電気信号に変換後そのまま同軸ケーブルに接続ができる。アナログ映像伝送方式としては、他にFMアナログ映像伝送方式などがある。
- ATC(Automatic Temperature Control)
- 半導体レーザの温度が一定になるように温度制御をかけて動作させること。特に温度制御用のクーラ(ペルチェ素子)を内蔵する半導体レーザモジュールで採用される。半導体レーザは温度が高くなるとスロープ効率が小さくなったり、閾値電流が大きくなるなど温度変化がレーザの動作に悪影響をおよぼすので、それを避けるために温度制御を行う。特に低歪特性を得るために、安定なレーザ動作を要求されるCATV用レーザでは重要である。
- APC(Automatic Power-Control)
- 光出力が一定になるように通電すること。
レーザダイオードを低電流駆動させた場合、温度が上昇するとレーザダイオードの光出力は減少もしくは発振が停止し、温度が下降すると光出力は増大する。温度が下降した場合には光出力が最大定格を超える恐れがある。そこでレーザダイオードを保護すると同時に安定な光出力を得るために、レーザダイオードのモニタ光をホトダイオードで受光し駆動回路へフィードバックする回路である。
- APD(Avalanche Photodiode)
- →アバランシェホトダイオード
- 1.5μm(1550 nm)帯
- 光ファイバ通信に使用される近赤外光のうち長波長帯(1.0μm〜1.6μm)の中の一波長領域(1.3μm帯の項を参照)。
1.3μm帯より更に伝送損失が小さく(0.15〜0.24 dB/km)、より長距離の伝送に向く。ただし、分散は特別なファイバ(分散シフトファイバ)でないと、0ではないので分散パワペナルティの点でやや不利である。
- 1.3μm(1310 nm)帯
- 光ファイバ通信には、波長が約0.8μm〜1.6μmの近赤外領域の光が使われ、このうち0.8μm〜0.9μmの光を短波長帯、1.0μm〜1.6μmの光を長波長帯という。1.3μm帯はこの長波長帯の一つで、光ファイバの伝送損失が0.3〜0.4 dB/km程度と小さく、1.5μm帯と共に長距離伝送に使用される。1.5μm帯に比べ伝送損失は大きいが、通常のシングルモードファイバでは分散がほぼ0という特長がある。
- SIファイバ(Step-Index Fiber)
- →ステップインデックスファイバ
- SM
- Single Modeの略。
SMF:シングルモードファイバ
MMF:マルチモードファイバ
- NRZ(Non Return to Zero)
- デジタル伝送でパルスがある場合を“1”、無い場合を“0”と符号化したときに符号“1”が続いた場合にも、一つずつ分離したパルスを発生させる符号方式をRZ(Return to Zero)符号といい、零レベルに落とさない符号方式をNRZ(Nonreturn to Zero)符号という。
- NA(Numerical Aperture)
- 開口数ともいう。光ファイバの特性を示すパラメータである。光ファイバへの光の入射しやすさを表す一つの尺度となる。一般に0.2前後の値であり、このNAが大きいほど発光素子からの光は光ファイバに入りやすくなるが、一方伝送帯域は狭くなるという相関関係がある。
下図のSIファイバの場合
GIファイバのNAはコア内で屈折率が分散しているため、n1の値として中心軸での屈折率すなわち最大の屈折率の値をとる。
レンズの場合FナンバーとNAの関係はNA=1/2Fとなる。
- MI-DFBレーザダイオード(Modulator Integrated-DFB〜)
- 変調器内蔵レーザ。高速(2.5 Gbit/s、10 Gbit/s製品化)・長距離用レーザダイオード。レーザ・変調器が一つの半導体チップの上に作りつけられているので、外部での光結合が不要となり、光結合効率がよく、かつ結合のための部品数が少なくてよい。また、LN変調器に比べ小型になる。
外部変調方式のため波長チャーピングが少なく通常のシングルモードファイバで100 km以上の長距離伝送が可能。
- MQW構造(Multiple Quantum Well構造)
- 数10 nm程度以下の厚さの半導体の層を、それよりバンドギャップの大きい層で両側からはさんだ構造を(単一)量子井戸構造といい、バンド構造を変化させることができる。これを半導体レーザの活性層に用いると、閾値電流、レーザ発光効率の改善がはかれる。多重量子井戸構造は、そのような量子井戸構造を数層〜数十層積層したもので、さらに改善される。
- MQWレーザダイオード(Multiple Quantum Wellレーザダイオード)
- 多重量子井戸レーザのこと。レーザダイオードの発光領域(活性層)を多重量子井戸構造にすることで、低閾値電流で電気・光変換効率(スロープ効率)が高く高出力のレーザが実現できる。
- LED(Light-Emitting Diode)
- →発光ダイオード
- LD(Laser Diode)
- →レーザダイオード
- ORL(Opitical Return Loss:光反射減衰量)
- 光反射減衰量とは光部品に入射される光パワーとその光部品から反射されて光源側に戻る光パワーとの比で表される。
ORL(dB)=−10・Log(反射光パワー/入射光パワー)
半導体レーザの特性は反射戻り光に対して敏感なため光コネクタや受光素子等の光部品に、ORLの規格が設けられている。

- 開口数
- →NA
- 外部変調器
- 半導体レーザダイオードの駆動電流をON/OFFして光を点滅する直接変動方式では、2.5 Gbit/sのような高速で変調すると、レーザ光の波長が変動し(波長チャーピング:Dispersionの項参照)、伝送距離が制限される。一方、光の透過量を電気信号によって変化させることができる変調器に、一定光出力で動作させた半導体レーザの光を通すことによって変調を行う外部変調方式では、変調時の波長変動が小さく、直接変調に比べ長距離伝送が可能である。
外部変調器には、(1)LN(LiNbO3結晶)変調器、(2)電界吸収型(erectricabsorpsion:EA)変調器がある。
FLD5F6CX-HはLN変調器を使う送信モジュールの光源用のレーザダイオードとして製品化したものでLN変調器と組み合わせるため通常のシングルモードファイバに代えて偏波面保存ファイバ(PANDAファイバ)が付いている。FLD5F14CNはEA変調器と半導体レーザをモノリシックに集積化したもの。
→MI-DFBレーザダイオードの項参照
- 可視光(Visible Light)
- 人間の眼で見ることができる光。波長380〜780nm
- 過剰雑音係数(Excess Noise Factor)
- アバランシェホトダイオードにおいて増倍されるショット雑音の係数をいう。
F=MXで定義される。
ショット雑音電流iNは増倍過程のゆらぎにより<iN2>=2qIpoM2+XBに従って増加する。
M :増倍率
x :過剰雑音指数
q :電荷素量
B :信号のバンド幅
- 輝度(Luminance)
- 与えられた点を含む微小面積を、与えられた方向に正射影した光源面の単位面積当たりの光度をいう。
単位cd/cm2。エネルギ単位で表したものが放射輝度(Radiance)。
- 基本モード(Fundamental Mode)
- 0次の電磁界分布であることをいう。単一横モードともいう。
- 下り用レーザダイオード
- CATVではセンター局から映像を送り出す方を下りといい、逆に各家庭(または中継器)からセンター局へ向かう方を上りと呼ぶ。
- クラッド(Cladding)
- 光ファイバの構造の一部をさす。光ファイバは中心のコアとコアを囲むクラッドから構成される。材質は一般的に石英ガラスがプラスチックでできている。また、クラッドはコアよりも屈折率が1%ほど小さく、光をコアの内に安定に閉じ込めておく役割を果たす。

- クーラ
- ペルチ素子を使った電子冷却・発熱素子。電流の大きさと流す方向により冷却と発熱の調節を一つの素子で行える。TEC(Thermoelectric Cooler)ともいう。
- グレーデッド インデックス ファイバ(Graded Index Fiber, GIファイバ)
- マルチモードファイバの一種で、コアの屈折率分布を放射線状にしたものである。これによりコアを伝播する光は中心部を通るときは遅く周辺部を通るときは速く進むため、伝播時間は光線の経路によらず一定となる、したがって出射されたパルスの時間的広がりを極めて小さくすることができる(モード分散が少ないともいう)ため伝送帯域はステップインデックスファイバ(SI)に比べ格段に広い光ファイバである。(数100MHz・km)
- コア(Core)
- 光ファイバの構造の1部をさす。クラッドに囲まれた光ファイバの中心をなし、光はこのコアの中を伝播する。材質は石英ガラスでできておりクラッドに比べ屈折率を約1%大きくしてある。またコアの部分の太さにより、50〜100μmφ程度のマルチモードファイバおよび約10μmφのシングルモードファイバがある。更にコアの部分の屈折率分布の違いによりGI型とSI型に分類される。
- 光束(Luminous Flux)

- 光度(Luminous Intensity)

エネルギ単位で表したものが放射強度
(Radiant Intensity)。
- コヒーレント(Coherent)
- 光は波長の極めて短い電磁波の一種である。しかし通常我々の目にする光はラジオやテレビの電波と大きく性質が異なっている。即ちラジオやテレビの電波はその周波数や位相、波面がきれいに揃った波であるのに対し、電燈などのひかりはそれらがバラバラであり一種の雑音のようなものとみなせる。ところがこれら周波数、位相、波面がきれいに揃った光をコヒーレントであるという。光通信に使用するレーザダイオードの光は、完全ではないがかなりコヒーレント性の高い光である。

- サイドモード抑圧比(Sr)
- DFB-LDのスペクトルの単色性(縦モードの単一性)を表すパラメータ。スペクトル強度が一番大きいピーク(主モード)と二番目に大きいピーク(サイドモード)との強度比のこと。
- サーミスタ(Thermistor)
- 温度の検出に用いられる感熱抵抗体であり、負の温度係数を持つ。
当社のCN型、CX型等のレーザダイオードは、このクーラ上にレーザダイオードチップの温度を検出するために、レーザダイオードチップとサーミスタがサーモエレクトリック・クーラ上の同一温度場所にマウントされている。
- サーモエレクトリック・クーラ(Thermoelectric Cooler)
- ペルチェ効果を利用し、冷却・発熱をさせる素子。
ペルチェ効果とは、P型半導体とN型半導体をつないで電流を流すと各々の半導体中で正孔と電子が移動するが、この正孔・電子が熱エネルギを運び接点部分で吸熱・発熱現象を起こす効果をいう。
当社のCN型、CX型等のレーザダイオードは、このクーラ上にレーザダイオードチップがマウントされているため、周囲温度が変化してもレーザダイオードを一定の温度に保つことができる。
ペルチェ素子もしくは熱電素子とも呼ばれる。極性を変えることにより吸熱・発熱を切り換えることができる。

- サイドモード比(Side mode ratio)
- スペクトル密度が一番大きいスペクトル(主ピーク)と2番目の大きさのスペクトル(サイドモード)のスペクトル密度ピーク値の差をいう。
分布帰還型(DFB)レーザのような単一縦モード発振を特徴とする場合の重要な評価パラメータである。
- III-V族受光素子(Compound Detector)
- SiやGeがIV族の原子であるのに対し、III-V族化合物を結晶材料とした受光素子。
InGaAs PINホトダイオード、InGaAsアバランシェフォトダイオードがこれに属する。
- CW(Continuous Wave)
- 半導体レーザの連続発振状態。直流動作(変調等行わない状態)のこと。
- GIファイバ(Graded Index Fiber)
- →グレーデッドインデックスファイバ
- 紫外線(Ultraviolet Rays)
- 可視光より波長が短い光。波長300〜380nm。
- 消光比(extinction ratio)
- 半導体レーザにパルス電流を加えたときの光出力とパルス信号電流が無いときの光出力の比のこと。高速で変調する場合などは、バイアス電流を流すため、無信号時でも光出力はゼロにならない。外部変調器用光源のFLD5F6CX-Hでは偏向比(TE波とTM波の光強度比)を偏波消光比と呼ぶ。
- 信号対雑音比(CNR)
- アナログ用半導体レーザを6 MHz間隔の多チャンネルの正弦波信号で直接変調し、ファイバ伝送した(15 km or 30 km)ときの、信号強度と雑音強度の比。CNRの劣化要因には半導体レーザ自身が出す雑音に起因するもの(相対雑音強度)と光ファイバで発生する雑音に起因するもの(レーリー散乱)がある。
- 閾値出力(Pth)
- 動作電流(Iop)が閾値電流(Ith)のとき(Iop=Ithのとき)のレーザダイオードの光出力のこと。
- 閾値電流(Threshold Current, Ith)
- レーザ発振可能な最小電流。自然放出からレーザ発振に変化する領域はcriticalでないため、レーザ発進時の電流−光出力特性の延長線と光出力零の直線との交点を指す場合が多い。

- 閾値電流温度特性
- 閾値電流の温度依存性を示し、レーザダイオードの動作温度範囲を制限している特性の一つ。温度依存性が小さい程良い。
- 指向性(Directivity)
- 特定方向に対して光出力、または受光感度が大きいこと。
- 遮断周波数(Cutoff Frequency, fc)
- 基準となる周波数の出力より、出力が−1.5 dBまたは−3 dBとなる周波数。
- 受光感度(Responsivity)
- 受光素子にフォトン1個が入った時に取り出せるホール、エレクトロン対の割合

- シングルモードファイバ(Single Mode Fiber, 単一モードファイバ)
- コアの直径を約10μm程度に細くすると伝搬モードがただ一つしか存在しない光ファイバが得られる。
これをシングルモードファイバと呼ぶ。この光ファイバの特長はマルチモードファイバのようなモード分散がないため非常に広帯域(数GHz)であるという利点を持つ。反面、モードフィールド径が細いので接続が困難であり、また光源との結合損失が多くなるなどの問題がある。
- ステップ インデックス ファイバ(Step Index Fiber, SIファイバ)
- マルチモードファイバの一種で、コアの屈折率分布が中心から周辺部までほぼ一定になっている。即ちクラッド部の屈折率に対し階段的に変化させているためこのように呼ばれている。
伝送帯域は30 MHz・kmと比較的狭いため、低速、短距離通信用に主として使用される。
- スプライシング(Splicing)
- 光ファイバケーブルの布設工事に必要になるもので、光ファイバと光ファイバの永久接続のことをいう。各種のスプライシング方法があるが、最も接続損失を少なくかつ安定に接続する方法として、アーク放電によりガラスを融かしてつける融着接続法が一般的である。接続するための各種器具工具が実用化されており、近ごろは特殊な熟練を要しなくてもスプライシングは可能になっており工事上の心配はまったくない。
- スペクトル幅(Spectral Width, σ, Δλ)
- 発光素子の違いにより表現方法が異なる。
- ファブリペロー共振器レーザにおいては発光スペクトル形状の表現方法としてRMS(Root Mean Square)法が用いられ、スペクトル幅は正規分布曲線の標準偏差σで表せられる。

- 分布帰還形レーザ、発光ダイオードは各々発光スペクトルのスペクトル密度極大値の1/100(−20 dB)、1/2(−3 dB)との2波長の間隔。

- スロープ効率温度特性
- スロープ効率の温度依存性を示し、レーザダイオードの動作温度範囲を制限している特性の一つ。温度依存性が小さい程良い。
- 赤外線(Infrared Rays)
- 可視光より波長が長い光。
| 波長 |
0.78〜3μm |
: |
近赤外光 |
 |
3〜30μm |
: |
中赤外光 |
 |
30μm〜1mm |
: |
遠赤外光 |
 |
[1mm〜 |
: |
マイクロ波] |
- セルラー基地局間マイクロ波光伝送
- トンネル内や地下街等の移動体通信不感地帯対策として利用される。トンネルの場合トンネルの外に設置したアンテナで受けた電波信号をそのまま(復調しないで)電気→光変換してトンネル内のアンテナまで光ファイバ伝送し、再び光→電気変換してトンネル内のアンテナから電波を出して車との間の無線通信を実現している。車からの応答は上述の逆に信号が流れるため上下一対のファイバ線路が必要である。このような用途にもアナログレーザが使われる。
- 相対強度雑音(RIN)
- レーザ光の時間的なゆらぎを表すパラメータ。
直流駆動の半導体レーザの平均光出力をPo、光出力のゆらぎをδP、測定帯域幅をΔfとすると、
RIN=10×Log {(δP/Po)2/Δf }[dB/Hz]
となる。
反射戻り光は雑音源となるため、通常は光反射がない状態(光反射=−40 dB以下)で測定する。
- 増倍率(Multiplication Factor, M)
- アバランシェホトダイオードにおいて、光照射のみによって発生したキャリア数と、なだれ現象を起こし電極に到達したキャリア数との比をいう。逆バイアス電圧が極めて低いときには倍増率は1であり、電圧がブレークダウン電圧近くから増倍を始める。

- 多重量子井戸レーザ(Multiple Quantum Well Laser)
- 発光領域(活性層)を数十A〜数百A程度の薄いウェルとバリアからなる量子井戸構造とし、さらに多重化することにより量子効果を有効に利用した半導体レーザ。これにより閾値電流の低減、高温での閾値電流上昇の低減、高光出力が実現する。

- 縦モード(Longitudinal Mode)
- 半値幅が極めて小さい発光スペクトルが不連続に存在している状態、もしくは個々の発光スペクトルを縦モードと呼ぶ。また隣接するモードとの波長差を縦モード間隔と呼ぶ。モードが1本の場合を単一縦モードという。
- ダブルヘテロ接合(Double Heterojunction)
- ヘテロ(異種)接合というのは原子組成が異なった結晶による接合をいう。レーザダイオードで用いられるダブルヘテロ接合は活性層の両側にエネルギギャップの広いクラッド層が設けられており、キャリヤの閉じ込めによって少数キャリヤ密度を高くすること、光の導波路を形成することに用いられている。
- 短波長帯(Short Wavelength Region)
- 光ファイバ通信に使用する光の波長は約0.8〜1.5μmいわゆる近赤外線の領域である。そのうち0.8μm付近の光を短波長帯という。光ファイバ通信の分野で早くから開発され、実用システムの実績も最も多い。
- 端面放射型発光ダイオード(Edge-emitter, Edge-emitting LED)
- チップの側面から放射する光を利用する発光ダイオード。微小発光部より放射させることができるため、シングルモードファイバであっても高効率で結合することができる。端面放射型に対し、通常の発光ダイオードは表面発光型(Surface-emitter)と呼ばれる。
- DFBレーザ
- →分布帰還型レーザ
- 長波長帯(Long Wavelength Region)
- 光ファイバ通信に使う光の波長のうち1.0μmから1.5μm程度の領域を指す。光ファイバ通信では一般に長波長帯と短波長帯の二つがあり、長波長帯は光ファイバの伝送損失が少ないことから長距離用として用いられる。
- 直接変調(Direct Modulation)
- 光源を点灯させるための駆動電流に変調信号を用いることをいう。これに対して光変調器を用いる方法を外部変調という。
- デービーエム(dBm)
- パワーをあらわすdB単位で、光や、マイクロ波などで用いられる。
dBmとmWとの換算は、
[dBm]=10log10[mW]
または、
[mW]=10 [dBm]/10
対応表
10dBm
0dBm
−10dBm
−20dBm
−30dBm
−40dBm
−50dBm
−60dBm |
10mW
1mW
100μW
10μW
1μW
100nW
10nW
1nW |
 |
−11dBm
−12dBm
−13dBm
−14dBm
−15dBm
−16dBm
−17dBm
−18dBm
−19dBm |
79.4μW
63.1μW
50.1μW
39.8μW
31.6μW
25.1μW
20.0μW
15.8μW
12.6μW |
- デジタル光伝送
- 光の点滅で1,0符号(デジタル信号)を伝送する方式。当社のほとんどのデジタル伝送用レーザダイオードモジュールはITU-T(国際電気通信連合の電気通信標準化会議)の勧告に準拠している。
- Dispersion
- 分散のこと。光ファイバの伝送帯域を制限するパラメータ。
光バルスがファイバ中を伝送したあとの劣化の程度は次式で表される。
Δt=|D|・Δλ・L
Δt: パルスの広がり(劣化具合)(ps)
D : ファイバ1 km、スペクトル幅1 nm当たりの分散(ps/nm/km)
L : 光ファイバ長(km)
Δλ: スペクトル幅(nm)
- 高速に大量の情報を光パルスで伝送する場合、送った信号波形と受け取った信号波形が同じ形状であることが望ましいが、上式で示すように光パルスの幅が広がるため、パルスの幅が狭い高速伝送である程、隣接パルスとの重なりにより区別がつきにくくなり、エラーが起きやすくなる。長距離・高速伝送するには|D|が小さいこと(ファイバと波長の組み合わせで決まる)とスペクトル幅が小さいことが重要になる。直接変調の場合はスペクトルの広がり(波長チャーピング)が避けられないため、特に長距離・高速伝送が必要な用途では、チャーピングの少ない外部変調方式(MI−DFBレーザ、LN変調器)が使われる。
- 伝送損失(Transmission Loss)
- 光ファイバ内を光が伝わる際に、ある距離を進むと光が光ファイバ外部へ一部散乱したり、石英ガラス内に含まれる不純物によって一部吸収されたりして減衰してしまうため、これが伝送損失となる。たとえば、伝送損失3dB/kmといえば、光が1km進むとその強さが3dB低下(即ち半減)することをいう。なお波長によっても異なり、一般的に波長が長くなればなるほど散乱による損失が少なくなるので長波長領域で光りファイバを使用すると低損失となり長距離伝送が可能になるという特性を持つ。
- トラッキング・エラー
- モニタダイオード電流が一定になるようにレーザを定出力(APC)駆動して使用したときの、レーザケース温度(Tc)の変化によるファイバ端光出力の変化率を表している。

- ニューメリカルアパーチャ(Numerical Aperture, NA)
- →NA
- 上り用レーザダイオード
- →下り用レーザダイオードの項参照

- 波長多重通信(Wavelength Division Multipling)
- 1本の光ファイバに2種類以上の信号を同時に伝送する通信方式。送信器には各種の波長の発光ダイオードやレーザダイオードを使用する。一方向の場合や双方向の場合がある。
- 波長チャーピング
- →Dispersionの項参照
- 発光ダイオード(Light-Emitting Diode, LED)
- 半導体発光素子の一つである。レーザダイオードと同様半導体p-n接合面に注入されたキャリアが再結合するさいに放出する光を利用したものであるが、LEDの場合は光の放出が自然放出(レーザダイオードは誘導放出)であるところが異なる。LEDの特長は寿命が長く安定である、安価である、直線性がよいなどであり、一方ファイバに入射する出力が小さい、高速の変調ができないなどの理由から、比較的短距離・小容量の方式およびアナログ方式などに有利な発光素子といえる。
- 発光中心波長(Center Emission Wavelength, λc)
- →スペクトル幅の説明を参照
- バルク構造、バルク構造活性層
- レーザダイオードの活性層が0.1μm程度の厚さの単層で形成されたもの。
- B定数
- ATC駆動のときの温度センサに使う、サーミスタの特性の一つ。サーミスタ定数のこと。温度とサーミスタ抵抗Rthとの間の次式の関係がある。
Rth(T)=Rth(25℃)・exp[B(1/T−1/298)]
T:サーミスタ温度(degK)
- ビーム広がり角(Beam Divergence Angel)
- 光軸(放射強度最大値)から放射強度が最大値の1/2になる角度。
レーザダイオードでは接合と平行方向をθ‖、接合と垂直方向をθ⊥としている。θ⊥>θ‖である。
- 光アイソレータ
- →アイソレーションの項参照
- 光CATV
- もともとは、CATVはCommunication Antenna TeleVisionの略で共同視聴アンテナによる難視聴対策用システムをさすことが多かったが、現在ではCAble TeleVisionの略として同軸ケーブルによる多チャンネル伝送システムをさす。その伝送路の一部に光ファイバケーブルを使用したものが光CATVであり、光ファイバケーブルを加入者宅まで引き込むFTTH(Fiber To The Home)が究極の姿といえる。
通常のCATVでは、特に伝送による映像品質の劣化を避けたい幹線部(トランクライン:センターとノードと呼ばれる中継(増幅)器との間)が光ファイバケーブルで結ばれ、多チャンネルの画像・音声が高品質で効率良く伝送できる。この光伝送を利用したケーブルTVは、現状では各加入者宅への信号の分配には同軸ケーブルを利用しているので、光・同軸ハイブリッド(HFC)システムと呼ばれている。マルチメディアの伝送媒体としてCATVの新増設が活発で、ケーブル電話、インターネット、VODなどサービスの多様化に対応するためHFCシステムはますます期待されている。
- 光リンクロス
- 光伝送損失のこと。映像などのアナログ信号を光ファイバで伝送する場合、歪特性や信号対雑音比(CNR)は伝送距離(ファイバ長)によっても影響を受ける(一般に長距離になるほど劣化する)ため測定条件として使用した光ファイバ長相当の光リンクロスを記載している。
- 光ファイバ(Optical Fiber)
- 光信号を伝える媒体で、半径方向に2種類(コアとクラッド)の屈折率を持った石英ガラスを約0.12mmφの繊維にしたもの。広帯域、低損失、無誘導などの優れた特性を持つ。
- 光ファイバコネクタ(Optical Fiber Connenctor)
- 光ファイバ相互、光ファイバと機器類相互を接続するもので、着脱可能なもの。一般的な方法は単純なつき合わせを行う方法で、充分に中心の軸合わせを行ったコネクタにより光ファイバの端面を直接つき合わせる。電気コネクタとの違いは、機械的精度が高いこと、接続損失が0.5〜1 dB程度ともなうこと、取扱にはゴミの混入防止など注意深い操作が必要なことなどである。
- PD
- Photo Diodeの略。通信用ではアバランシェホトダイオード(Avalanche Photodiode:APD)とピンホトダイオード(PIN Photodiode:PIN PD)が使われる。
- PIN PD(PIN Photodiode)
- →ピンホトダイオード
- ピンホトダイオード(PIN Photodiode)
- APDとならぶ光ファイバ通信でよく用いられる光→電気変換素子である。半導体の単なるp-n接合でなくi層(中間層・・・真性半導体)の存在するp-i-n接合型のものは量子効果が大きい、入力−出力のリニアリティーが良い、接合容量が小さいなど、光ファイバ通信の受光素子として適している。また動作電圧が数V程度から使用でき使いやすい。
- ファイバ端光出力(Output Power from Fiber-End)
- ファイバ付発光素子のファイバ端での光出力。発光素子自身の光出力からファイバとの結合損失、ファイバの伝送損を差し引いたものとなる。
- ファブリペロー型レーザダイオード
- 半導体レーザの二つの光出射面(光取り出し側と、モニタPD側の出射面)に結晶のへきかい面を利用し、その間での光の反射によりレーザ発振を実現している。DFBレーザと異なり波長の選択機構がないため、複数のスペクトルで発振する(マルチモード発振:縦モードが多モードの状態)。
- ファブリペロー共振器型レーザ(Fabry-Perot Cavity Laser)
- 劈(へき)開(結晶の割れやすい面で割ること)によって作られた平行な反射面での定在波を起こす型のレーザ。
発振スペクトルは一般に多モード(複数本の縦モードが発生する)となる。
- 符号誤り率(Bit Error Rate:BER)
- 符号誤り率はデジタル伝送システムの主要な品質判定基準で、誤って受け取ったメッセージの文字数と各メッセージの全文字数の比で表される。
BER=エラービット数/全ビット数
光通信の場合、レーザの光波形、スペクトル幅およびファイバの分散量に大きく左右される。
- 複合歪(CSO、CTB)
- 半導体レーザを多チャンネルの正弦波で直接変調したときに発生する2次の歪成分と信号成分との比を複合2次歪(Composite Second Order:CSO)といい、3次の歪成分と信号成分との比を複合3次歪(Composite Triple Beat:CTB)という。これらの歪は半導体レーザの電流・光出力特性曲線(I-L曲線)の比直線性により発生する。
- 分散(パワ)ペナルティ
- 2.5 Gbit/sのような高速のデジタル信号伝送を行った場合の、ファイバの分散による伝送特性の劣化の程度を表す。
ファイバ伝送時とファイバ無し(実際は数m程度のファイバが接続しているが、分散=0とみなせる状態)のときの、ある符号誤り率(通常はBER=10−10)での平均受信電力の比で表す。単にパワペナルティともいう。
- 偏波面保存ファイバ
- 半導体レーザからでる光のほとんどは活性層に平行に偏光されているが、通常のシングルモードファイバ(SMF)では、ファイバへの外力(曲げ、ねじれ、圧力等)で連続的に偏波面が変わってしまうため、入射時の偏光を長距離維持できない。特に、LN変調器を使用する外部変調方式では、変調器で変調をかけることのできる偏光方向が決まっているため、偏波面がファイバ断面でいつも同じである必要がある。偏波面保存ファイバ(PANDAファイバ)ではファイバ内に応力を発生させて、2方向の偏波面に限られるようにし、容易に外力により偏波面が回転しないように造られている(下図を参照)。

- 分布帰還型レーザ(Distributed Feedback Laser, DFB Laser)
- 共振器内に分光器と同じ原理の回析格子で反射面を構成し、単一の縦モードで発振させるレーザである。超高速・長距離の光通信が可能である。

- 放射束(Radiant Flux)
- 放出、伝搬される単位時間当たりの光エネルギー。

- マルチモードファイバ(Multi Mode Fiber)
- 光ファイバの導波モードが複数個存在し、多くのモード(光ファイバの中心軸に対しいろいろな角度の光と考えて良い)がコアの中を同時に伝播する光ファイバをいう。マルチモードファイバにはコアの屈折率分布の違いにより、ステップ型光ファイバやグレーデッド型光ファイバなどがあるが、いずれも比較的にコア径が大きく(50〜100μm)、シングルモードファイバに比べ接続が容易に行える特長がある。しかし多くのモードが伝播するための各々のモードの光ファイバを伝わる速度が異なることから伝送帯域はやや狭くなる。(モード分散)
- MQW(Multi Quantum Well)レーザ
- →多重量子井戸レーザ
- モードフィールド径
- 一般に光ファイバ中を伝搬する光のエネルギーは、コアにのみ集中しているわけではなくある分布をもってクラッドにもしみだしている。その分布からもとめた実効的な直径をモードフィールド径という。特に、シングルモードファイバではコア径が小さいので、コア径とモードフィールド径に差の大きい場合がある。そのため、シングルモードファイバでは光エネルギーの分布から読み取ったモードフィールド径を用いる。
- モニタ出力電流(Monitor Current)
- レーザダイオードのチップ背面から出る光を内蔵のモニタ用ダイオードで受光したときのモニタダイオードの出力電流。
- モニタ光出力(Monitor Output)
- レーザダイオードのチップ背面方向へ出る光。

- レーザダイオード(Laser Diode, LD)
- 半導体発光素子の一つである。レーザ(Laser)とはLight Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による増幅光)の略であり、この原理を用いて光を出す発振器をいう。レーザダイオードは発光ダイオードと比較して光出力が大きい、高速の直接変調が可能、光ファイバとの結合効率が大きいなどの特長を持つ。
- 量子効率(Quantum Efficiency)
- ○発光素子(発光ダイオード、レーザダイオード)
通電によるキャリヤ数に対して発生する(内部量子効率)もしくは外部に放射される(外部量子効率)光子の比。
量子効率は次のように表せられる。

h :プランクの定数
c :真空中の光速度
q :電子電荷
λ:波長(μm)
P :光出力
I :電流
またレーザダイオードでは微分量子効率というものも用いられる。
○受光素子(PINフォトダイオード、APD)
入射する光子数に対して発生するキャリヤ数の比。量子効率ηは次のように表せられ、発光素子の場合と逆である。

アバランシェフォトダイオードの量子効率は増倍率が1の場合で表現する。
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